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【院長】ピロリ菌除菌で胃がんの発生率は1/3になる!?|高田馬場駅前メディカルクリニック|新宿区の消化器、内視鏡、内科・外科・肛門科

【院長】ピロリ菌除菌で胃がんの発生率は1/3になる!?

我々のような消化器科を専門とし、胃カメラを行っている医師にとってピロリ菌という菌は大変重要な菌です私は胃の調子が悪いといって来院される患者さん問診で『今までピロリ菌に感染しているかを検査したことはありますか?』という質問必ずします   

多くの患者さんは『ピロリ菌』という名前は聞いたことがあるようですがどのような菌なのか十分に理解している患者さんは多くありません。

『ピロリ菌に感染していたらどうして除菌をしなくてはいけないと思いますか?』とこちらから訪ねると『・・・』と答えることが出来ない患者さんも多くいらっしゃいます。

 そこで今回はピロリ菌についてお話ししようと思います。

 

 

感染の原因は?

 

ピロリ菌の正式名称はヘリコバクター・ピロリ”です。最近はヨーグルトのCMなどでよく見かけるようになりました。ピロリ菌は我々の胃粘膜表面に住んでいます。通常、胃の中は強い酸である胃酸が分泌されているため、細菌は生きていけません。しかし、ピロリ菌は尿素をアンモニアに分解する酵素、ウレアーゼを出すことで胃酸を中和し胃の中に住めるのです。

 

ではこのピロリ菌、どのようにして我々の胃の中に入り込むのでしょうかピロリ菌は、食べ物や飲み物と一緒に口から胃の中に入り込むと考えられています。飲み水から感染する場合もありますが、水道の浄化設備が整った現在の日本では少なくなっていますが、まだ浄化設備が整っていない、井戸水などを口にしていたころはピロリ菌が飲み水に潜在していて口から胃の中に入り込んでいたと考えられております

 

またピロリ菌に感染している大人が、乳幼児に口移しで食べ物を与えることで感染する場合もあります。ピロリ菌は乳幼児期(4-5歳ころまでと言われております)に感染した場合には胃に住み着きますが、成人してから感染した場合は一時的な胃炎を起こすだけで胃には住み着かない、とも言われています。

 

ピロリ菌と病気

ではピロリ菌が住みくことによりどのような病気が起こるのでしょうか?

主なものとして胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎、胃になる可能性が高くなります。

しかしピロリ菌の除菌を行うことにより、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防につながり、またその治療、再発を抑えることもできます。さらには胃癌になるリスクをも減らすことが出来ます。

日本人の半数以上がピロリ菌に感染しており、感染者は除菌により胃がんのリスクを3分の1に抑えることができます。

内視鏡検査によって慢性胃炎を確認された方は保険診療でピロリ菌検査・除菌を受けることができます。

 

ピロリ菌の検査法

ピロリ菌の検査には、大きく分けて2種類あります。

内視鏡による検査を行うか、内視鏡以外の方法で検査するかです。内視鏡以外の方法による検査には、血液の抗体を調べる検査便の抗原を調べる検査呼気テスト3種類の検査があります。

先ほど述べたとおり内視鏡検査によって確認された慢性胃炎の方のみピロリ菌検査を保険診療で検査を受けることができます。したがって内視鏡検査を行わない場合の検査はすべて自費負担となります。

 

ピロリ菌の治療

ピロリ菌がいることがわかったら、ピロリ菌の除菌治療を行いま

ピロリ菌の除菌治療は、3種類の薬(胃酸の分泌を抑える薬1種類と、抗生剤2種類)を1週間内服することで行います。薬を飲み終わってから約1-2ヶ月後に、ピロリ菌除菌の効果判定検査を行います。

効果判定検査では、尿素呼気テスト(判定薬を内服する前後に紙パックに息を吹き込んでもらうだけの簡単な検査)を行い1週間後に検査結果がでます

残念ながらピロリ菌の除菌失敗に終わることもあり、ピロリ菌除菌治療の成功率は約7-8といわれています。また、除菌治療薬による副作用が生じることもあります。

その多くは下痢・軟便であり、薬を中止すれば改善することがほとんどです。しかしながら、除菌治療薬を中断すると除菌は不成功に終わる確率が高くなりますので、副作用が生じた場合はご自身の判断で薬をやめてしまわず医師に必ずご相談下さい。

1次除菌が不成功に終わった場合は2次除菌を保険診療で行うことが可能で2次除菌の成功率も約7-8割と言われております。それでも除菌が不成功であった場合は3次除菌を行うことも可能ですが、保険診療では行うことができず自費診療となります。

 

ピロリ菌 感染度セルフチェック

ここのところ、ずっと胃の調子が悪い…

もしかしたら、ピロリ菌が原因かもしれません。

 

【こんな人は要注意!】

 

 胃炎や胃・十二指腸潰瘍を起こしやすい

 胃の不快感が長時間(半年以上)続いている

 薬を飲んでも一時的にしか回復しない

 健診の胃のバリウム検査で異常を指摘された

 1970年以前の生まれである

 衛生環境の悪いところに住んでいたことがある

 家族にピロリ菌の感染者がいる

 

これらの項目に当てはまる場合はピロリ菌に感染しているかもしれません。まだ検査されていない方はぜひご相談下さい。

最後に•••

ピロリ菌について述べてきましたが最後に除菌された患者さんから多く質問を頂く内容についてお話しさせて頂きます

 Q&A

Q,ピロリ菌を除菌しましたが胃カメラ検査は今後も定期的に受けた方がいいのでしょうか?

 

A,ピロリ菌の除菌により胃がんの発生や死亡率を減らす効果が期待される一方、除菌が成功して安心し、胃がん検診を受けなくなるケースがあり問題となっています。除菌が成功しても定期的な内視鏡検査が必要で、特に萎縮性胃炎(慢性胃炎)がある場合はより注意が必要です。日本の内視鏡の診断技術は高く、早期に胃がんがみつかれば胃がんで死亡する危険性は極めて低いことからも、ピロリ菌除菌後にも定期的に内視鏡をうけることが極めて重要です。

 

なにか少しでも疑問に思った方は高田馬場駅前メディカルクリニックへご相談下さい。

消化器専門医が心よりお待ち申しております。

                             高田馬場駅前メディカルクリニック

 院長 廣澤 知一郎


高田馬場駅前メディカルクリニック

【診療内容】内科・外科・消化器内科・内視鏡内科肛門治療・総合診療科に対応致します。

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