大腸ポリープ切除方法【第二段】
- 2023年11月18日
- 医師コラム
こんにちは。
高田馬場駅前メディカルクリニックの小林史怜です。
数ある内視鏡クリニックの中から当ホームページをご覧いただき誠にありがとうございます。
大腸ポリープの切除方法(第二弾)
今回は大腸ポリープの切除方法についてお話しします。
前回のおさらい
そのために前回のお話の中で大腸の粘膜の解剖について説明させていていただきました。
ポイントは以下の4つでした。
- 大腸の粘膜は内側から粘膜層→粘膜下層→固有筋層→漿膜という構造になっている
- 大腸ポリープは基本的に粘膜層に発生し、それが大きくなったり癌化したりすると粘膜下層や固有筋層に浸潤していく
- 大腸カメラで治療できる大腸ポリープは粘膜層もしくは粘膜下層に軽度浸潤しているものに限られる
- その病変の深達度に重要なのは、病変の見たイメージや拡大内視鏡の所見で、その評価は内視鏡医の腕にかかっている
それでは大腸ポリープの切除方法についてお話ししましょう。
ポリープの大きさによる4つの切除方法
便潜血検査で引っかかってしまった方、血便が出てしまった方の大腸カメラでは大腸ポリープが見つかることがあります。
大腸ポリープの中には放置しておくと大腸癌に進行してしまうタイプがあり、切除が推奨されます。
大腸ポリープは大きさにより以下の4つの切除方法があります。
- 3mmまでのポリープ→CFP(コールド・フォアセプス・ポリペクトミー)
- 10mmまでのポリープ→CSP(コールド・スネア・ポリペクトミー)
- 20mmまでのポリープ→EMR(内視鏡的粘膜切除術)
- 20mm以上のポリープ→ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)
個々の切除方法の詳細については割愛しますが、1→4にかけて要求される技術レベルが上がっていきます。
一般的に当院のような内視鏡クリニックレベルでは1〜3の方法で大腸ポリープを切除しています。
20mm以上の大きなポリープの場合は入院で切除する4.ESDが必要になるため、大学病院などの総合病院へご紹介しています。
「大は小を兼ねる」ではないですが、4ができれば1〜3も安全にかつ正確に治療することができます。
便潜血検査で引っかかってしまった方、血便が出てしまった方の大腸カメラで20mm以下のポリープであればその場で切除します。
大腸の粘膜には痛みの神経がないのでポリープを切除しても痛くありません。
逆に20mm以上の大きな大腸ポリープや癌があった場合、粘膜内にとどまっていそうと判断されれば、治療は入院が必要な4.ESDとなります。
当院は新宿,高田馬場に位置しており、近くには東京女子医科大学や国立国際医療研究センター病院があり、患者様が特にご希望がなければご紹介させていただいております。
さいごに
最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回もマニアックな話になってしまいました。
ごめんなさい。
しかし大腸カメラがどれだけ奥深いか分かっていただけたと思います。
まだまだお話ししたいことはたくさんありますが、これで終わりにします。
大腸カメラは難しいですが、それ故に虜になるのです。
これからも大学病院で得た知識や技術を、当院を受診いただいた患者様に還元していきたいと考えております。
「全ては患者様のために」をモットーに日々精進です。
高田馬場駅前メディカルクリニックは胃カメラ・大腸カメラを月300件以上、肛門手術(肛門周囲膿瘍に対する切開排膿術、内痔核に対するジオン療法、スキンタグの切除、痔瘻に対する根治術など)を月50件前後実施しております。
2023年7月には当ビル9階に内視鏡センターがオープンしました。大腸カメラの下剤を個室で飲んでいただけます。静脈麻酔を使って眠って受けることができます。
新宿高田馬場で胃カメラ・大腸カメラ、肛門科をご希望の方はぜひ当院をご利用ください。
【診療内容】内科・外科・消化器内科・内視鏡内科・肛門治療・総合診療科に対応致します。
年末年始除く土日祝も診療
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高田馬場駅前メディカルクリニック
院長 廣澤 知一郎
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