夏場に気をつけたい胃腸の病気
- 2025年7月1日
- 安藤内科部長
目次
~感染性胃腸炎・脱水・市販薬の正しい使い方~
蒸し暑い日が続き、今年の夏もいよいよ本番ですね。冷たいものを飲みすぎたり、食事が偏ったりと、胃腸が疲れやすい季節でもあります。
さらに、細菌による感染性胃腸炎や、脱水症状が起こりやすい季節でもあります。今回は、夏に多い胃腸のトラブルとその対策についてお伝えします。
夏に多い「感染性胃腸炎」とは?
感染性胃腸炎は、細菌やウイルスが胃腸に感染して起こる病気で「お腹の風邪」と言われたりします。
下痢や嘔吐、腹痛が主な症状で、夏は特に細菌性の胃腸炎(いわゆる食中毒)が多くなります。
■主な原因菌と特徴
原因菌 |
特徴・原因 |
潜伏期間 |
主な症状 |
カンピロバクター |
生焼けの鶏肉 |
1〜7日 |
下痢、発熱、腹痛 |
サルモネラ菌 |
生卵、加熱不十分な肉 |
6〜72時間 |
嘔吐、下痢、発熱 |
腸炎ビブリオ |
生魚(刺身など) |
8〜24時間 |
水様性の下痢、腹痛 |
病原性大腸菌(O157など) |
汚染された食品や水 |
1〜8日 |
激しい下痢(時に血便) |
感染予防のためにできること
- 手洗いをこまめに(調理前、トイレの後など)
- 食材はしっかり加熱
- 生ものの扱いに注意
- 食品は冷蔵・冷凍保存を徹底
- 調理器具や布巾の清潔保持
脱水症状にご注意を!
下痢や嘔吐があると、体から水分や電解質が失われ、脱水症状を起こすことがあります。特に、高齢者や小さなお子様では注意が必要です。
脱水のサイン
- 口の中が乾いている
- 尿の量が減る、色が濃い
- ぼーっとしている
- 皮膚のハリがない
対策
- 水分と一緒に塩分・糖分も補給(水だけでは電解質が不足します)
- **経口補水液(OS-1など)**を活用
- スポーツドリンクよりも、胃腸炎時は経口補水液が適しています
- 食事がとれない・吐いてしまうときは、少量ずつこまめに補給
※意識がもうろうとしている、水も飲めない、尿が出ないなどの症状がある場合は、早急な受診が必要です。
市販薬の正しい使い方
ほとんどの感染性胃腸炎では特別な治療(抗生物質など)は不要で、ご自宅での療養で回復しますが、処方薬または市販薬でつらい症状をやわらげることができます。市販薬について、ご説明します。
- 下痢止め
→「原因菌・病原体を体外に出すはたらきを妨げ、かえって悪化することがある」という考え方もあ りますが、下痢の回数が多く安静に療養できない時は適宜使用して良いでしょう。
- 整腸剤(ビオフェルミン、ラックビーなど)
→腸内環境を整え、回復を助けます。
- 解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンなど)
→高熱や関節痛がつらいときには、使用を考慮できます。
- 漢方薬(五苓散・半夏瀉心湯・人参湯など)
→胃腸の働きを整えたり、消化吸収を助けたりする作用が期待できます。
ただし、症状が長引く、ひどくなる場合は自己判断せず、医療機関にご相談ください。
こんなときは受診を!
- 血便がある
- 嘔吐や下痢が数日以上続く
- 水分がとれない、尿が出ない
- 高齢の方やお子様がぐったりしている
最後に
暑さや冷たい飲食物によって、胃腸の調子が崩れやすい夏。感染症への備えと脱水予防を意識しながら、元気にお過ごしください。
当院では、感染性胃腸炎や脱水の診察・治療も行っております。ご心配な症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください!
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