イカのアニサキスで激痛を発症?腹痛・下痢の症状と緊急の治療体験談
- 2022年7月1日
- 院長コラム
新鮮な魚介類を美味しく楽しんだ直後に突然の体調不良に襲われ、原因が分からず苦しんでいる人は少なくありません。
イカなどの魚介類を食べた後の腹痛や下痢はアニサキス症の疑いがありますが、胃カメラで除去すればすぐに治療が可能です。
今回は、イカで発症したアニサキス症について、実際の患者様の体験談を交えながら、症状、原因、胃カメラでの効果的な対処法を詳しく解説します。
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目次
イカで突然の腹痛や下痢!アニサキス症とは?
イカのアニサキス症の症状と原因
アニサキス症とは、海洋生物に寄生する寄生虫「アニサキス」が原因で発症する食中毒で、特にイカはアニサキスが寄生しやすい魚介類の一つです。
アニサキスが寄生した魚介類を生で食べるのが感染経路で、経口摂取してから3~4時間後に発症するのが一般的。
アニサキスが胃や腸の壁に食い込むと、激しい腹痛、吐き気、嘔吐、下痢などの症状が現れます。
最近の研究ではアニサキスが胃壁を噛んだ直接の痛みではなく、胃壁とアニサキスに対するアレルギー反応であると分かってきました。
イカのアニサキス症の問診内容
激しい胃痛・腹痛・下痢などの急な症状を訴えて患者様がご来院すると、医師はいくつかの重要な内容をヒアリングします。
- 問診すべき6つのポイント
1 いつ発症したか
2 腹痛の部位はどこか
3 だんだん痛くなってきたか、急激に発症したか
4 痛みに波はあるか、増強はしていないか
5 嘔吐、下痢、便秘、吐下血などの症状があるか
6 痛くなる前に何を食べたか
特に最後の質問がアニサキス症を特定する上では欠かせません。
直前にイカや魚介類を摂取しているかどうかで、アニサキス症の可能性を判断します。
イカのアニサキス症の治療
イカなどの魚介類を食べた後に激しい腹痛や下痢が続いているなら、アニサキス症が強く疑われるでしょう。
治療は胃カメラ検査で食道や胃の内部を直接観察し、アニサキス虫体を発見します。
胃カメラはアニサキスをスピーディーに除去して劇的に症状を改善させる最も有効な手段です。
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イカのアニサキス除去体験談と治療のリアル
急激な胃痛の原因はイカのアニサキス?
当クリニックには、老若男女幅広い年齢層の患者様が、様々な身体の不調を抱えてご来院されます。
今回は、激しい胃痛を訴える患者様がいらっしゃいました。
- 患者様の診察内容
胃が絞られるように痛い
痛みで一睡もできていない
痛みは昨晩から発症
とにかく痛みが強いようだったので、「痛くなる前に魚介類は食べたか」と質問すると、「スーパーで買ったお刺身を食べました」との回答が。
お刺身の中にはやはりイカがあったらしく、イカなどの生食後に発症する急激な胃痛は、アニサキス症の典型的な症状です。
イカのアニサキス除去のため緊急胃カメラ
アニサキス症が強く疑われたため、患者様に緊急で胃カメラ検査を提案しました。
過去に胃カメラを受けた経験がある患者様は、「今からですか?苦手なんですよね…」と不安な様子です。
アニサキスが見つかり除去できれば胃痛は治る、と症状改善の確実性を説明し、すぐに胃カメラを施行していきます。
アニサキス発見!除去で痛みを改善
胃カメラ検査を開始すると、食道から胃に入ってすぐにアニサキス虫体を発見!
鉗子(組織をつまむ器材)でアニサキスをつまみます。
無事に胃壁からアニサキス虫体の除去に成功しました。
そのまま落とさないように体外に出します。
当クリニックでは、鎮静剤を使用して眠った状態で胃カメラ検査をするため、患者様は苦痛を感じません。
検査終了後、鎮静から覚めた患者様は「もう終わったんですか??ずっと寝ていました!!」と驚きの声を上げました。
アニサキスがいてしっかり取り除いた旨を伝えると、「うわー、生きてますね、先生、有難うございます!!」と安堵の表情を浮かべます。
緊急の胃カメラでしたが、胃痛の原因であるアニサキスを除去したため、だんだん痛みが和らぎ症状が劇的に改善していくのは間違いありません。
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イカや魚介類を楽しむアニサキス対策
アニサキスで腹痛・下痢を起こす魚介類
アニサキスは、イカだけでなく、サバ(特にシメサバ)、ホタルイカ、サンマ、サケ、イワシ、タラ、ホッケなどに寄生し、生で食べるのが主な感染経路です。
新鮮な魚介類の内臓に多く寄生していますが、魚が死んで時間が経つと内臓から身(筋肉)の方へ移動するアニサキスも。
魚介類を食べるなら、種類に関わらずアニサキス症のリスクがあると認識し、適切な対策を講じましょう。
家庭でできるアニサキス対策
アニサキスは熱と低温に弱く、60℃以上での1分以上の加熱・-20℃以下での24時間以上の冷凍で死滅します。
酢締めや塩漬けではアニサキスに効果はなく、特に、スルメイカのワタを使用したイカの塩辛はアニサキスが生きている可能性もあるので要注意。
新鮮なイカであっても、ご家庭で生食するなら加熱・冷凍で適切な処理をするべきです。
アニサキス症を予防する食の知識
アニサキス症の予防には生食を避けるのが確実ですが、お刺身やお寿司など、生で魚介類を楽しむ文化がある日本ではなかなか難しいでしょう。
新鮮な魚介類は信頼できるお店で購入し、内臓が新鮮なうちに処理されているかを確認するのが◎。
ご自身で魚をさばくなら、購入後すぐに内臓を取り除き、身をよく観察して目視で確認できるアニサキスは除去し、不安なら加熱か冷凍処理をすると安心です。
イカ以外も要注意!アニサキス症のQ&A
アニサキス症の症状は腹痛・下痢だけ?
アニサキス症の症状は、激しい腹痛、吐き気、嘔吐、下痢に止まらず、アニサキスが腸に食い込むと稀に腸閉塞や腸穿孔などの重篤な合併症を引き起こします。
アニサキスのアレルギー反応で、蕁麻疹やアナフィラキシーショックを起こした事例もあるようです。
アニサキスは胃に寄生する症状が一般的ですが、食道や腸に寄生すれば、強い下腹部痛や発熱、嚥下時の痛みを発症しかねません。
アニサキス症は自然治癒する?放置リスク
アニサキスは人間の体内では長く生きられず、数日程度で死滅すると言われていて、理論上は自然治癒が可能です。
ただし、死滅するまでの症状はかなり激しく、耐えがたい腹痛や下痢が続くため、放置しても損しかありません。
少しでもアニサキス症かもしれない懸念があるなら、自然治癒に期待せずに速やかに医療機関に相談してください。
アニサキス症かも?受診のタイミング
アニサキスが疑われる症状が出たら緊急性が高いので、夜間や休日であっても我慢せずに
救急外来や休日診療所を受診するべきです。
アニサキス症は早期診断・早期治療が有効で、消化器内科や胃腸科の専門医がいる医療機関を選ぶのが望ましいでしょう。
適切な処置を受けると短時間でアニサキスの症状は改善し、苦痛から解放されます。
アニサキスで腹痛・下痢ならすぐ病院へ
アニサキス症は、イカなどの魚介類に寄生する寄生虫が原因で発症する食中毒で、激しい腹痛、吐き気、嘔吐、下痢などを引き起こします。
当クリニックでは、問診の結果アニサキスの疑いがあれば緊急で胃カメラ検査に対応し、アニサキスの除去が可能です。
アニサキスがいなくなれば劇的に症状は改善するため、魚介類を食べて数時間後に激しい腹痛に襲われたら直ぐに当クリニックまでご連絡ください!
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