ピロリ菌を調べたいだけなのに、なぜ胃カメラが必要?

- 2026年3月16日
- 安藤内科部長
― 胃がんを減らしたい消化器科医の思い ―
「ピロリ菌の検査をしたい」と受診された患者さんに、胃カメラをおすすめすると「ピロリ菌の検査だけではだめですか?」と聞かれることがあります。
確かに、ピロリ菌の検査だけであれば
- 血液検査
- 尿素呼気試験
- 便検査
など、胃カメラを使わない方法もあります。
それでも私たち消化器科医が胃カメラをおすすめするのには理由があります。
ピロリ菌は胃がんの最大の原因
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の中に感染する細菌です。
長期間感染していると胃の粘膜に慢性的な炎症を起こします。
この炎症が長く続くと
- 萎縮性胃炎
- 腸上皮化生
といった変化が起こり、胃がんが発生しやすい状態になります。
実際に、日本の胃がんの多くはピロリ菌感染が関係していると考えられています。
胃カメラをする本当の目的
ピロリ菌を調べるときに胃カメラを行う理由は、ピロリ菌がいるかどうかを調べるだけではないからです。
胃カメラでは
- 胃がん
- 早期胃がん
- 胃潰瘍
- 萎縮性胃炎
など、胃の状態を直接確認することができます。
特に胃がんは、早期の段階では症状がほとんどありません。
「ピロリ菌を調べたい」と思って受診されたタイミングは、胃の健康状態をチェックする良い機会でもあるのです。
保険診療では胃カメラが必要になることがあります
ピロリ菌の検査にはいくつか方法がありますが、保険診療でピロリ菌検査を行う場合には条件があります。
多くの場合、胃カメラで胃炎などの所見を確認したうえでピロリ菌検査を行うという流れになります。
そのため、保険診療でピロリ菌を調べる際には、胃カメラによる検査をおすすめすることが多いのです。
胃がんを見逃さないために
消化器内科医として一番つらいのは、「もっと早く見つかっていれば…」という胃がんに出会うことです。
胃がんは早期に見つかれば内視鏡治療で治ることも多い病気です。
だからこそ、ピロリ菌の検査を希望された方には、可能であれば胃カメラによる検査をおすすめしています。
胃がんを減らすために
ピロリ菌の除菌は、胃がんのリスクを下げることが分かっています。
そして、胃カメラは胃がんを早期に発見するための最も確実な方法です。
ピロリ菌を調べることは、将来の胃がんを防ぐ第一歩でもあります。
胃の健康が気になる方やピロリ菌感染が心配な方は、ぜひ一度ご相談ください。
ピロリ菌検査の費用について
ピロリ菌の検査には、保険診療で行う場合と自費診療で行う場合があります。
保険診療で検査を行う場合は、多くの場合 胃カメラで胃炎などの所見を確認したうえでピロリ菌検査を行う という流れになります。
そのため、
- 胃カメラ
- ピロリ菌検査
を合わせて行うことが一般的です。
費用の目安としては胃カメラ+ピロリ菌検査(3割負担)でおおよそ数千円〜1万円前後となることが多いです。(処置内容や検査方法によって変わる場合があります)
一方、胃カメラを行わずにピロリ菌検査だけを行う場合は、自費診療になることがあります。
詳しい費用については、受診時にお気軽にご相談ください。
【予約】https://tmclinic.reserve.ne.jp/
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