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【クリーンコロンについて】|高田馬場駅前メディカルクリニック|新宿区の消化器、内視鏡、内科・外科・肛門科

【クリーンコロンについて】

①大腸ポリープと大腸がんの関係

②クリーンコロンについて

③便潜血検査と大腸ポリープ

初めまして。東京女子医科大学の小林です。
普段は大学病院で消化器内科に入院された患者様の治療や内視鏡検査を担当しています。
ここ高田馬場駅前メディカルクリニックでは現在は不定期ですが、来年度4月からは木曜日の外来・内視鏡検査を担当します。

<大腸ポリープと大腸がんの関係>

大腸がんは大腸ポリープから発生する場合と、直接粘膜から発生する場合の2つがあります。どちらも小さい間は無症状で経過し、大きくなると出血して検診や人間ドックでの便潜血陽性をきっかけに発見されます。大腸癌の多くは大腸ポリープから発生します。そのため大腸ポリープを切除することにより大腸がんで亡くなる率(死亡率)が低下することが分かっています。
大腸ポリープの切除方法としては、従来は病変部周囲に局所注射をして通電させて熱で焼き切る方法(EMR)をとってきました。現在でも大きなポリープはこの方法で切除しますが、内視鏡治療後に出血することが問題点でした。このリスクがあるため小さいポリープは大きくなってから切除することが多かったのです。
最近では小さなポリープ(10mm以下)は熱を使用せずに切除するコールド・スネア・ポリペクトミー(CSP)やコールド・フォアセプス・ポリペクトミー(CFP)で切除することが主流です。これらの方法は出血のリスクが少なく、手技自体も簡便のため当院でも積極的に採用しています。
 

<クリーンコロンについて>

今までの日本のガイドラインでは、5mm以下の大腸ポリープは数年経過を追っても癌化することが少なく切除対象ではありませんでした。一方で欧米のガイドラインでは大腸内の全てのポリープを切除する、いわゆる「クリーンコロン」が推奨されてきました。クリーンコロンの状態を保てば大腸がんになる可能性は極めて低くなります。最近の主流であるCSPや CFPの方法であれば出血のリスクは少なく簡便のため、大腸ポリープがたくさんあっても切除することが可能ですので、クリーンコロンの達成に役立ちます。

<便潜血検査と大腸ポリープ>

検診や人間ドックでの便潜血検査は、目に見えない程度の僅かな血液が便に含まれていないかを確認する検査です。進行してしまった大腸がんや大きなポリープは出血するため、便潜血検査で陽性となります。しかしならが小さなポリープが出血することがほぼなく便潜血検査で発見することは困難です(便潜血陽性で大腸カメラを受けて小さなポリープが見つかることがありますが、これは偶然見つかっただけです)。先ほどお話しした「クリーンコロン」達成のためには便潜血検査では不十分ですので、今まで一度も大腸カメラを受けたことがない方はぜひ当院で大腸カメラを受けましょう。